LICHT

OBJ-06 SIDE TABLE

メキシコを拠点に活動するデザイナー、マヌ・バーニョ(Manu Bañó)による、槌打ちによって成形された銅製のサイドテーブル。

メキシコ・ミチョアカン州の小さな村、サンタ・クララ・デル・コブレ。古くから槌打ちによる銅細工が受け継がれてきたこの土地で、少人数の職人たちによって「OBJ−06」は制作されている。仕上げには、あえて酸化膜や研磨などの仕上げは施さず、素材が歩んできた道筋がそのまま反映されている。形状はサイドテーブルのタイポロジーをなぞらえつつも、竹の節や山岳の地形など、自然から切り取ってきた無垢の形にも見える。

人類史において一万年以上前から使用されてきたとされる銅。現代において銅は工業的に加工された均質な素材だが、火によって鍛えられ、二次元的な形を離れる時、本来の姿を垣間見せる。マニュ・バノの作品にもまた、時代を超越する普遍的な美学が感じられる。

マヌ・バーニョ（Manu Bañó）は1990年スペイン・バレンシア生まれ、現在はメキシコシティを拠点に活動するデザイナー。UCH CEU大学でインダストリアルデザインを学び、ロンドンのスタジオを経て2013年にメキシコへ移住。素材やクラフト技法への関心をもとに、金属などの工業素材にシンプルな加工を施すことで、力強く詩的な造形を生み出している。作品はDesign MiamiやZona Macoなどで発表され、iFデザインアワードなども受賞。EWE Studioの共同設立者としても知られる。

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